こんにちは!パッチSmileです!
臨床では、自然気胸や外傷性気胸、緊張性気胸の患者さんと時々遭遇しますよね。

特に救急外来や集中治療室、呼吸器系の病棟に所属していると気胸の患者さんと多く関わりますよね。
緊張性気胸に遭遇した場合は、迅速に胸腔穿刺の準備や介助を行い、閉塞性ショックを防ぐ必要があります。

ここでは、緊張性気胸における胸腔穿刺や胸腔ドレナージの準備から介助まで説明していきますね。
胸腔穿刺とは!

気胸や血胸、胸水貯留など胸腔内に貯まっている空気や血液、胸水を取り除く処置のことです。
検査目的で胸腔穿刺を行う事もあります。

静脈内留置針や透析用留置針(ハッピーキャス)などを使用します。
緊張性気胸での胸腔穿刺!

緊張性気胸や閉塞性ショックにより緊急を要する場合は、直ちに胸腔穿刺を行い胸腔内に貯まった空気を脱気させる必要があります。

胸腔ドレナージを行う時間や物品準備に余裕がない場合に緊急胸腔穿刺となります。
胸腔穿刺針は14G~18Gの静脈内留置針を使用します。
- 消毒液
- 局所麻酔薬
- 滅菌手袋
- 滅菌穴あきドレープ
- 静脈内留置針14G~18G
緊急胸腔穿刺の方法について!
- 体位は仰臥位となります。
- 穿刺部位は、患側の鎖骨中線第2肋間となります。
- 局所麻酔薬は緊急性が高い場合、省くこともあります。
- 胸腔穿刺の後に胸腔ドレナージを行います。

胸腔穿刺前後では、呼吸状態や血圧低下などバイタルサインを観察する必要があります。
胸腔ドレナージの準備!

緊張性気胸では緊急胸腔穿刺の後に胸腔ドレナージの準備も必要です。
時間や物理的に余裕がある場合は緊急胸腔穿刺ではなく胸腔ドレナージを行うことになります。

胸腔ドレナージの物品準備は、手技をイメージすると揃えやすいです。
手技の流れに沿って準備物品を1から順に記載しておきますね。
- 消毒液
- 滅菌手袋
- 滅菌穴あきドレープ
- 局所麻酔薬と注射針
- 縫合セットとガーゼ
- 尖刃メスとペアン鉗子
- トロッカーカテーテル
- チェストドレーンバッグ
- 固定テープ
- タイガンなど
胸腔ドレナージの介助!

トロッカーカテーテルの留置部位は患側の第4・第5肋間で中腋窩線の前方などです!
- 患側の上肢を挙上します。
- 体位を整えます。
- 必要物品を滅菌操作で出します。
- トロッカーカテーテルが入ったらチェストドレーンバッグに接続。
- トロッカーカテーテルとチェストドレーンバッグの接続部をタイガンで固定します。
持続吸引器を使用することもありますので状況に応じて吸引の準備も必要です。

トロッカーカテーテル挿入後はカテーテルの位置確認の為に、胸部X-Pを撮影しますので検査の準備が必要となります。
胸腔ドレナージの観察!

患者さんの状態やチェストドレーンバッグを観察していく必要があります。
- バイタルサインでは血圧低下や呼吸状態の変化、SPO2の低下に注意が必要です。
- 意識状態や嘔気・嘔吐、皮下気腫などを観察する必要があります。
呼吸性変動、エアリーク、排液量、排液の性状などを観察します。
まとめ!


- 緊張性気胸の緊急時は胸腔穿刺の準備を行う!
- 緊急胸腔穿刺を行う場合は静脈内留置針14Gから18Gを準備する!
- 緊急胸腔穿刺で脱気した後は胸腔ドレナージの準備を行う!
- 時間的・物理的に余裕がある場合は胸腔ドレナージの準備を行う!
最後に!
ここでは緊張性気胸において緊急胸腔穿刺や胸腔ドレナージについて説明しました。

緊張性気胸の看護①気胸の重症度と閉塞性ショックの対応についてはこちらをご覧下さいね。

99%入る末梢静脈ルート確保の方法についてはこちらもご覧くださいね。
パッチSmile!
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