【心肺蘇生が必要な心電図波形】心静止とPEAの対応の仕方!

【急変時の看護】急変対応!

こんにちは。パッチSmileです!

臨床で働いていると病棟で患者さんが急変したってこと結構ありますよね。

急変に慣れてないと患者さんが急変した時にどうしようってなってしまうかもしれません。

どうしようってならないために急変の対応についてまとめていますので、最後まで宜しくお願い致しまーす。

ここでは、患者さんに心電図モニターを装着した時、波形がAsystole(心静止)やPEA(無脈性電気活動)の時にどう対応したら良いのかを説明していきます。

急変を発見した時の対応!

患者さんが急変している。
意識がない呼吸がない脈がない
この場合、胸骨圧迫から心肺蘇生を開始する必要があります。

急変した時の観察とアセスメントについてはこちらにまとめてありますのでご覧ください。

胸骨圧迫については、こちらをご覧下さいね。

応援要請除細動器、救急カートやモニターなどの依頼を行います。

モニターを装着した後にリズムチェックを行う必要があります。

頸動脈の触知と波形の確認のをリズムチェックと言います。

リズムチェックは2分毎に行う必要があります。

リズムチェックの方法!

  1. 胸骨圧迫を止めます。
  2. 頸動脈に触れ、脈があるのか無いのかを確認します。
  3. 同時に心電図波形を確認します。

頸動脈で脈が触れず心電図波形がAsystoleやPEAの場合は、胸骨圧迫を再開します。

心肺蘇生が必要な心電図波形!

心静止やPEAの対応の仕方の前に!
心肺蘇生が必要な心電図波形について説明しておきますね。

心肺蘇生が必要な波形は4つ

  1. Asystole(心静止)
  2. PEA(無脈性電気活動)
  3. VF(心室細動)
  4. 無脈性VT(心室頻拍)

VFや無脈性VTになってくると対応の仕方が変わります。
VFや無脈性VTの対応の仕方については後ほどリンクを貼りますね。

ここでは、心電図波形が心静止もしくはPEAの場合の対応の仕方について説明をしていきますね。

心電図波形が心静止やPEAの時の対応の仕方!

心電図モニターを装着したら、胸骨圧迫を一時的に止めて頸動脈の触知と心電図波形を確認します。

頸動脈の脈が触れず、波形が心静止やPEAの場合、心肺蘇生を再開します。

2分後のリズムチェックまでは胸骨圧迫を継続人工呼吸を約6秒に1回行います。

心静止やPEAではアドレナリンの薬剤投与が必要になりますので末梢静脈のルート確保を行います。

99%成功する末梢静脈のルート確保の方法についてはこちらをご覧下さいね。

ルートが確保されたら直ちにアドレナリン1mgを静注する必要があります。

アドレナリンはROSC(心拍再開)するか蘇生中止まで3~5分毎に投与します。

アドレナリンを何分毎に投与するか医師に確認して下さいね。

ROSCした場合もしくは蘇生の中止まで、アドレナリンを定期的に投与する必要があります。

2分毎のリズムチェックアドレナリン3~5分毎の投与時間を計らないといけないのでタイムキーパーが必要となります。

タイムキーパー

  1. リズムチェックを行う時間
    (2分毎!)
  2. アドレナリン投与する時間
    (3~5分毎!)

タイムキーパーは2つの時間を計り時間になったらみんなに伝える必要があります。

気道の管理は気管挿管!

心肺蘇生では気道を確保し呼吸を管理するために気管挿管が必要となります。

胸骨圧迫と同時に気管挿管を行うことになりますので気管挿管の準備が必要です。

気管挿管についてはこちらをご覧下さいね。

気管挿管後は可能であれば人工呼吸器やPETCO2モニターを装着します。

PETCO2とは!

PETCO2とは呼気終末CO2のことです。
正常値は35~45mmHgです。

心肺蘇生中に10mmHg未満の状態が続く場合はROSCの可能性が低い事を示唆しています。

PETCO2が急激に35~40mmHgまで上昇すればROSC(心拍再開)した可能性があると考えられます。

心肺蘇生での役割分担!

人員が確保できた場合、それぞれ役割分担をするとスムーズに対応ができます。

夜間の急変などで人員が確保できない場合は一人で何役もやることになる状況があるかと思います。

急変時はできる限り応援要請をすることが必要です。

胸骨圧迫も質が落ちないように2分毎に交代したり、タイムキーパーや記録、ルート確保や薬剤準備や投与などやる内容が沢山あります。

やることを記載しておきますので、人員の状況により役割分担をしてみて下さいね。

心肺蘇生でやること!
  1. 胸骨圧迫(交代要員も必要)
  2. 人工呼吸!
  3. 末梢静脈ルート確保!
  4. 薬剤投与!
  5. 挿管準備と介助!
  6. タイムキーパー!
  7. 記録など

心静止やPEAからVFや無脈性VTになった場合!

リズムチェック時に心静止やPEAからVF無脈性VTになっていることもあります。

心静止やPEAからVFや無脈性VTに変化した場合は除細動アミオダロンなど薬剤投与が必要となります。

VFや無脈性VTの対応の仕方についてはこちらをご覧下さいね。

VFや無脈性VTになった場合は除細動が必要となります。

除細動についてはこちらをご覧下さいね。

蘇生中に原因検索を!

蘇生中は何が原因でこのような状況に至ったのかを考えていく必要があります。

原因検索を行いROSCした後に治療へとつなげていきます。

治療可能な原因についてはこちらをご覧くださいね。

まとめ!

心静止とPEAのアルゴリズム!
  1. 心電図モニターが到着したら、頸動脈触知と波形を確認する!
  2. 心静止やPEAの場合は、2分後のリズムチェックまで心肺蘇生を実施する!
  3. 末梢静脈ルート確保を行い直ちにアドレナリン1mgを投与する!
  4. 2分毎にリズムチェックを行い、頸動脈触知と波形を確認する!
  5. リズムチェックで心静止やPEAの場合は心肺蘇生を再開する!
  6. アドレナリン1mgは3~5分毎に投与する!
  7. ROSCするか蘇生中止まで上記を繰り返し継続する!
  8. VFや無脈性VTの場合は心肺蘇生を継続し除細動が必要となる!

最後に!

ここでは、心静止とPEAの対応についてまとめました。

とても長かったのでまとめに記載してある心静止とPEAのアルゴリズムだけでも覚えておけば大丈夫です。

心肺蘇生では状況によって、PCPS(人工心肺装置)やCVラインの挿入、Aラインの挿入など沢山やることがあります。
できるだけ人員を確保して下さいね。

救命処置についてはACLSICLSなど様々な研修が全国で行われています。

より知識や技術を深めたい場合はACLSやICLSなどの研修に参加してみて下さい。

最後までお疲れ様でした。
ゆっくり休んで下さいね!

パッチSmile!

コメント

タイトルとURLをコピーしました