こんにちは。パッチSmileです!
看護師として働いていると、点滴や内服をした後に、患者さんの身体に蕁麻疹ができている。ってそんな経験ありますよね。
突然ですけど・・・!
アナフィラキシーの原因って?
アナフィラキシーって蕁麻疹以外にどういった症状があるの?
アナフィラキシーの対応の仕方ってどうしたらいいの?
そんな疑問はありませんか?
ここでは、そんな疑問に答えていきます。
本記事の内容
・アナフィラキシーの原因!
・アナフィラキシーの症状!
・アナフィラキシーの対応!
・アナフィラキシーショックの看護!
・アナフィラキシー対応の一例!
この記事を読むとアナフィラキシーを疑うアセスメント能力と観察力、アナフィラキシーの対応やショック対応の仕方まで身につきます。
それでは解説していきますね。
アナフィラキシーの原因!
アナフィラキシーの原因(誘因)は数多く存在するんですけど、代表的な物をまとめておきますね。
どんな薬剤でも使用した後は、アナフィラキシーに注意して観察していく必要があります。
病院では造影剤を使用した後にアナフィラキシーを起こすことがよくあります。
造影剤を使用した検査が終わった後は、アナフィラキシーに注意が必要です。
アナフィラキシーの症状!
アナフィラキシーの症状は人によってかなり差があります。
皮膚症状だけの人もいれば、蕁麻疹が出た後に、いきなり血圧が下がることもあります。
アナフィラキシーの主な症状について記載しておきますね。
アナフィラキシーの主な症状!
皮膚・粘膜症状!
掻痒感、蕁麻疹、眼結膜充血、血管浮腫、紅潮、腫脹など
呼吸器症状!
呼吸困難、喘鳴、咳嗽、鼻汁、咽頭・喉頭浮腫、嗄声など
消化器症状!
嘔気・嘔吐、腹痛、下痢など
心血管系!
血圧低下、頻脈、動悸、失神、胸痛など
中枢神経系!
めまい、頭痛、不安など
ここで記載した症状以外にも、人によって様々な症状がみられます。
何かを使用したり口にした時や、刺されたり咬まれたりした後は、変わった症状がみられていないか観察する必要があります。
皮膚・粘膜症状や、呼吸器症状、消化器症状などの何等かの異変がみられたらアナフィラキシーを疑う必要があります。
アナフィラキシーの対応!
アナフィラキシー症状がみられたら、バイタルサインと全身状態を確認します。
初期バイタルが安定していても一気に悪化することもありますので、バイタルサインや全身状態の継続的な観察が必要です。
アナフィラキシーの対応として第一選択薬剤はアドレナリンとなります。
アドレナリンの投与するタイミングや投与量、投与経路、投与部位についてまとめておきますね。
もちろん実際に行う時は、医師の指示を確認して下さいね。
アドレナリンの投与するタイミング!
全身性蕁麻疹+低血圧!
全身性蕁麻疹+呼吸困難!
全身性蕁麻疹+意識消失!など
アドレナリンの投与量!
成人:0.3mg~0.5mg!
小児:0.01mg/kg!
アドレナリンの投与経路!
投与経路:筋肉注射!
アドレナリンの投与部位!
投与部位:大腿外側広筋!
(大腿外側の中央)
アナフィラキシー症状がみられたらアドレナリンを準備しておくと迅速に対応できます。
アドレナリンは状況によって2回以上筋注することもありますが医師の指示を確認して下さいね。
アドレナリンの効果が不十分な時はグルカゴンを使用することもあります。
グルカゴンの投与量!
成人1~2mg。
小児0.02~0.03/kg
投与部位・経路!
静注。
アナフィラキシーの対応において使用薬剤は、ある程度限られています。
使用薬剤の第二選択薬をまとめておきますね。
第二選択薬!
1抗ヒスタミン薬!
(ポララミンやファモチジンなど)
2ステロイド!
(ハイドロコートンなど)
アナフィラキシーショックの看護!
アナフィラキシーショック!
血圧低下や意識レベルの低下、失神の症状を伴うなど重症の場合をアナフィラキシーショックといいます。
アナフィラキシーショックの対応は、A(気道)B(呼吸)C(循環)の安定を図ることが最優先となります。
応援要請と除細動、救急カートやモニターの準備を行います!
モニターを装着します。
(自動血圧計の測定間隔を短くして下さいね)
末梢静脈路が確保されていない場合は、直ちに末梢静脈路を確保します。
99%入る末梢静脈ルート確保についてはこちらをご覧下さい。
必要に応じて酸素投与を行います。
A気道B呼吸C循環D意識が不安定な場合、気管挿管が必要となることがあります。
気管挿管の介助と必要な薬剤についてはこちらをご覧下さい。
アナフィラキシーの場合、咽頭や喉頭に浮腫がみられ気道狭窄となることがあります。
気道が狭窄している場合、気管挿管は困難となります。
気管挿管が困難な場合は気管切開を行うこともあります。
血圧低下に対して昇圧剤(ノルアドレナリン、ドパミンなど)を使用することがあります。
- アナフィラキシーショックの場合、アドレナリンを静注することもあります。
- 医師の指示を確認して、静注と筋注を間違えないように注意して下さいね。
その他にAラインやCVライン、膀胱留置カテーテルなどを挿入していくことになります。
Asys(心静止)やPEA(無脈性電気活動)になってしまった場合は、直ちに胸骨圧迫からCPRを開始して下さいね。
胸骨圧迫の方法はこちらからご覧下さいね。
AsysやPEAの対応の仕方についてはこちらをご覧下さいね。
VF(心室細動)や無脈性VT(心室頻拍)になってしまった場合は、除細動を含め心肺蘇生が必要となります。
VFや無脈性VTの対応の仕方についてはこちらをご覧下さい。
アナフィラキシー対応の一例!
ちょっと例をあげてみますね。
造影剤を使ったCT検査の時の一例も記載しておきますね。
いずれの場面でもアナフィラキシー重症の場合はアドレナリンが第一選択薬となります。
アナフィラキシーといったら、アドレナリンと覚えておいて下さいね!
まとめ!
- アナフィラキシーの原因には薬剤や造影剤、輸血、生物咬傷、食物などがある!
- アナフィラキシーの症状には皮膚・粘膜、呼吸器系、消化器系、心血管系、中枢神経系などがある!
- アナフィラキシーの第一選択薬はアドレナリンを大腿内側中央へ筋肉注射を行う!
- アナフィラキシーの第二選択薬は抗ヒスタミン薬やステロイドなどがある!
- アナフィラキシーショックの場合は全身管理を行う!
最後にメッセージ!
ここではアナフィラキシーについてまとめました。
この記事を読んで頂いたことにより、臨床などで少しでもお力になれていれば幸いです。
人は産まれた時に看護師と出会い旅立つ時に看護師と別れる。
看護師という職業は、人の人生において欠かせない存在。
看護師という職業に、誇りをもっていいんじゃないですかね!
パッチSmile!
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