【吐血や下血の看護①巻】重要な観察内容と重症度の判断!

【臨床で役立つ】看護知識!

こんにちは。パッチSmileです

吐血や下血を主訴に救急で運ばれてくる患者さんや病棟でも突然吐血や下血したって患者さんたまにいますよね。

吐血や下血した患者さんは急変の可能性があり出血性ショックに注意が必要です。

ここでは、吐血や下血の患者さんと出会った時に注意が必要な出血性ショック観察すべき重要な内容について説明していきますね。

出血性ショックとは!

出血性ショックとは!

消化管出血や外傷、手術後の出血などで循環血液量が減少することによって起こるショックのことです。

循環血液量の減少により酸素が運搬できず重症化すると多臓器不全となり生命に危険を伴います

消化管出血や外傷、手術後などにより出血を伴う場合は、意識状態や呼吸状態、shock indexを観察し出血性ショックに注意する必要があります。

吐血や下血した患者さんの観察すべき内容とは!

吐血や下血した患者さんと出会ったらshock index、呼吸回数や意識状態の観察が重要となります。

shock indexで重症度の初期評価を!

shock indexとは、出血性ショックの初期評価に用いる重症度の指標のことです。

吐血や下血した患者さんの脈拍数と収縮期血圧を観察しshock indexで評価すると重症度が把握できます。

shock index!

ショック指数=脈拍数/収縮期血圧
で算出できます。

正常軽症中等症重症
ショック指数0.51.01.52.0

例1)
脈拍数が60回収縮期血圧が120の場合、ショック指数は0.5となり正常となります。

例2)
脈拍数が140回収縮期血圧が70の場合、ショック指数は2.0となり重症となります。

脈拍数が収縮期血圧を上回ると危険な状態なので出血性ショックを考慮し迅速な対応が必要となります。

最初に正常でも重症化する場合があるので継続して観察していく必要があります。

shock indexは吐血や下血以外にも出血においてどの場面でも重症度の指標となります。

呼吸回数と意識状態の観察がなぜ重要か?

消化管出血などにより体内の血液量が減少すると組織が低酸素状態となります。

呼吸回数の増加は、組織に足りない酸素を頑張って取り込んでいることにより起こり、とても危険な状態です。

そのため脳組織は低酸素状態となり、意識レベルの低下が起こる可能性があります。

呼吸回数の増加や意識レベルの低下は、挿管の適応となるので挿管の準備が必要となります。

気管挿管についてはこちらをご覧くださいね。

循環不全を示唆する呼吸回数の増加は急変の危険なサインとしてこちらにまとめてありますのでご参照下さいね。

まとめ!

  1. 吐血や下血などの出血では呼吸回数や意識状態shock indexの観察が重要!
  2. 呼吸回数の増加や意識レベルの低下は挿管の適応となるため準備が必要!
  3. shock indexを用いて重症度の判断を行い出血性ショックに注意して観察や対応を行う!

最後に!

ここでは、吐血や下血などで出血している患者さんの観察すべき重要な内容についてまとめました。

吐血や下血した患者さんの対応についてもまとめてありますのでご参照下さい。

今日もお疲れ様でした。
ゆっくり休んで下さいね。

パッチSmile!

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