こんにちは。パッチSmileです!
救急外来では心筋梗塞や不整脈によりショック状態になって運ばれてくる患者さんが少なくありません。

病棟でも心筋梗塞や不整脈を急に発症しショック状態となることがあるかと思います。
ここでは心原性ショックの観察や対応について説明していきますね。
心原性ショックとは?


心臓に何らかの異常が生じ心拍出量が低下して起こるショックのことです。
心原性ショックの原因疾患!

心原性ショックの原因疾患!
- 心筋障害
心筋梗塞、心筋症、心筋炎など - 機械的異常
僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症、心室瘤など - 不整脈
心室頻拍(VT)、心室細動(VF)、洞不全症候群(SSS)など
心原性ショックの観察!

胸痛などの胸部症状や頸静脈の怒張がみられた場合は心原性ショックに注意が必要です。

バイタルサインでのショック徴候は頻脈や徐脈、血圧低下や頻呼吸です。
血圧によるショックの判断基準!
収縮期血圧90㎜Hg以下!
①平時の収縮期血圧が150㎜Hg以上の場合は60㎜Hg以上の血圧低下がみられた場合。
②平時の収縮期血圧が110㎜Hg以下の場合は20㎜Hg以上の血圧低下がみられた場合。

ショックの5徴候や呼吸回数の増加はショックのサインです。
ショックの5徴候と呼吸回数の増加によるショックのサインについてはこちらをご参照下さい。
心原性ショックの対応!

モニタリングを行いバイタルサインを継続的に観察していきます。

ショックの対応としては、A(気道)B(呼吸)C(循環)の管理が重要となります。
ABCのアプローチ!
- A(気道)に対するアプローチ!
気道確保、吸引、気管挿管の準備や実施。 - B(呼吸)に対するアプローチ!
酸素の投与、人工呼吸器の準備や実施。 - C(循環)に対するアプローチ!
末梢静脈ルート確保。
(太い静脈針で2ルート確保)。
カテコラミンの準備や投与。
(ドブタミン、ノルアドレナリンなど)
99%成功する末梢静脈ルート確保の3つの条件についてはこちらをご参照下さいね。
状況に応じて準備や実施するもの!
- 膀胱留置カテーテルの準備。
- Aラインの準備。
- 中心静脈カテーテルの準備。
- 除細動器の準備。
- IABPの準備。
(大動脈バルーンパンピング) - PCPS(体外循環装置)の準備。
心原性ショックの治療!


心原性ショックの第一選択薬はカテコラミン(ドブタミンやノルアドレナリンなど)です。
原因疾患により治療が異なります。
原因疾患による治療!
- 心筋障害
心筋梗塞、心筋症、心筋炎など
薬剤治療や心臓血管内カテーテル治療など - 機械的異常
僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症、心室瘤など
薬剤治療やカテーテル治療、外科的治療など - 不整脈
心室頻拍、心室細動、洞不全症候群など
薬剤治療や除細動
心臓ペーシングなど
まとめ!


- 心原性ショックは心臓に何らかの異常が生じ心拍出量が低下して起こるショックのこと。
- 心原性ショックはABCの管理を行い原因疾患の治療につなげる!
- 心原性ショックの第一選択薬はカテコラミン!
最後に!
ここでは心原性ショックの観察や対応について説明しました。
ショックは原因によって治療が異なります。

吐血や下血による出血性ショックについてはこちらをご参照下さい。

敗血症性ショックの対応についてはこちらをご参照下さい。

今日もお疲れ様でした。
ゆっくり休んで下さいね。
パッチSmile!
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