【吐血や下血の看護③巻】出血性ショックの対応について!

【臨床で役立つ】看護知識!

こんにちは。パッチSmileです!

患者さんが急に吐血や下血をしたって時、結構ありますよね。

吐血や下血による出血では、最も注意しなければならないのが出血性ショックです!

ここでは、出血性ショックになった場合、どう対応すればいいのかを説明しますね。

吐血や下血の観察と対応!

吐血や下血の対応については①巻から③巻までの流れで説明しています。

患者さんが吐血や下血した!
①巻(看護観察)
②巻(看護対応)
を見ていない場合は
先にご参照下さいね。

患者さんが吐血や下血をした時!
看護観察についてはこちらから!

患者さんが吐血や下血をした時!
看護対応についてはこちらから!

出血性ショックとは!

ショックとは、重要臓器の血流が維持できなくなり臓器などに障害を起こし生命に危険を及ぼしている状態のことです。

出血により血液循環量が低下するとショック状態になります。

出血性ショックが進行した場合!
①低体温
34℃以下
②代謝性アシドーシス
PH<7.20
③凝固障害
APTT>60秒orPT-INR>2.0
を認め生命に危険を伴います。

出血性ショックの根本的な治療は止血となりますので直ちに止血ができるように内視鏡の準備が必要です。

内視鏡などで止血されるまで、A(気道)B(呼吸)C(循環)の管理を最優先で行う必要があります。

ショックの判断基準!

血圧によるショックの判断基準!

収縮期血圧90㎜Hg以下!

①平時の収縮期血圧が150㎜Hg以上の場合は60㎜Hg以上の血圧低下がみられた場合。

②平時の収縮期血圧が110㎜Hg以下の場合は20㎜Hg以上の血圧低下がみられた場合。

ショック徴候も観察!

ショックの5徴候がある場合もショックの判断基準となります。

ショックの5徴候ついてこちらをご参照下さいね。

ショック対応はABCのアプローチが最優先!

モニタリングを行いバイタルサインを継続的に観察していきます。

出血性ショックの対応として、止血は勿論のこと、A(気道)B(呼吸)C(循環)の管理が重要となります。

ABCのアプローチ
  1. A(気道)に対するアプローチ!
    気道確保、吸引、気管挿管の準備や実施。
  2. B(呼吸)に対するアプローチ!
    酸素の投与、人工呼吸器の準備や実施。
  3. C(循環)に対するアプローチ!
    末梢静脈ルート確保
    太い静脈針で2ルート確保)。
    輸血の準備や実施。

99%成功する末梢静脈ルート確保の3つの条件についてはこちらをご参照下さいね。

状況に応じて準備や実施するもの!
  1. 膀胱留置カテーテルの挿入
    (膀胱温センサー付き)。
  2. Aラインの準備
    ABPのモニタリング。
  3. 中心静脈カテーテルの準備

意識障害やショックは挿管の適応となりますので、気管挿管ができるように準備が必要です。

吐血や下血の治療!

出血の治療!
  1. 輸液管理!
    輸血が準備できるまで輸液で管理を行います。
  2. 輸血管理!
    失われた血液に対しては輸血が必要となります。
  3. 緊急内視鏡!
    出血している原因を根本的に止血する必要があります。


状況によってはSBチューブを使用することがあります。

SBチューブとは食道や胃の静脈瘤破裂に対してバルーンを膨らまし出血部位を圧迫止血するための医療機器です。

低体温の予防!

出血が進行すると低体温になりますので、保温が必要です。

低体温は致死的不整脈を起こしたり生命に危険が伴いますので注意が必要です。

低体温の予防には温めた輸液や電気毛布を使用していきます。

膀胱温などで深部体温をモニタリングして体温管理が必要です。

出血性ショックの治療!

出血性ショックの根本的な治療は止血になります。

止血されるまで、失われた血液を輸血で補いABCの管理を行っていく必要があります。

まとめ!

  1. 出血性ショックの根本的な治療は止血
  2. 止血処置がされるまで輸血ABCの管理が最重要!
  3. 大量出血は低体温となるため体温管理が必要!

最後に!

吐血や下血の患者さんの看護!
①巻(看護観察)
②巻(看護対応)
③巻(出血性ショックの対応)

の流れで説明してきました。

止血されるまで輸血やABCの管理が最重要ですが、CPAになってしまった場合は直ちに蘇生が必要です。

胸骨圧迫についてはこちらをご参照下さいね。

お疲れ様でした。
ゆっくり休んで下さいね。

ぐっすり眠るための3つの条件はこちらをご参照下さい。

パッチSmile!

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